相続対策は、親子・家族で話し合うことが一番大切

相続の相談会を毎月やっていますが、ほとんどの人が親御さん一人だけ、または子供さん一人だけで来られます。

話を聞いてみると、自分だけで相続対策をどうしたら良いか悩んだり考えていらっしゃいます。

親子や家族で相続について話し合っていらっしゃるところは稀です。

その結果、親が良かれと思ってする相続対策が、子供にとっては望まない対策だったりします。

相続対策として借金をしてアパートを建てることが有ります。

親は、子供の節税対策や子供が将来家賃収入が入るようにと思って建てます。

しかし、子供にとっては借金の負担が重かったり、将来の空室増加やアパート経営の不安でアパートは欲しくないという事も有ります。

子供によって不動産を欲しいと思っていたり、不動産より現預金を相続したいと思っていたりします。

また、親から田舎の田畑や山などを遺されても、都会に住む子供達は田舎に戻らない限り欲しくない財産です。

売れたり貸せたり出来れば良いですが、出来ない場合は相続しても固定資産税や管理費がかかってしまう負動産です。負動産の場合、誰も相続したくないので、遺産分割協議で揉める原因となります。

相続財産をどうするのか決めることが出来るのは親ですが、それを相続して喜ぶのも困るのも子供です。

何のために相続対策をするのか?

相続対策は、相続人の幸せのためです。

そのためには親子・家族で話し合うのが一番大切で、相続対策で先ずやらなければいけない事です。

話し合ったあと相続税の試算をして遺言で財産の相続先を指定しておけば、相続後に揉めたり相続人間の関係が悪くなる事はありません。円満な相続が実現できます。

でも、その一番大切な話し合いが10人に1人位しか出来ていないようです。

そうは言っても、なかなか親子でいきなり相続の話は出来ないかも知れません。

私も出来ませんでしたが、正月やお盆に実家に帰省したとき、まずは親の小さい頃の話を聞いてみたり、親夫婦の結婚の馴れ初めを聞いたり、亡くなった時は誰に連絡して欲しいか、お墓の管理はどうしていくか等の話から始めて、その流れで相続の話をしてみてはいかがでしょうか。

また、相続の話だけでなく、親が生前治る見込みのない植物状態のような病になったとき、延命治療をして欲しいか欲しくないか等も家族で確認しておくと良いと思います。

 

 

この記事を書いた専門家について

吉野 喜博
吉野 喜博相続アドバイザー・不動産コンサルタント
広島県広島市生まれ。
建築の計画・設計・監理、不動産の企画・開発・販売、土地の仕入れ等の業務を経験の後、相続の道へ。
所沢市にて相続勉強会&相談会を毎月開催中。各所で相続セミナーの講師、及び相続相談会の相談員を担当。

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