「家族登録制度」と「指定代理人制度」
万が一の為や入院、手術や介護、認知症に備えて保険に加入されている方は多いと思います。もちろん相続に備えて保険に加入されることは大事です。
死亡の際は、保険金受取人が保険金を請求されるので問題はありませんが、契約者、被保険者が給付金や保険金を請求できない状況になっていたらどうなるのでしょうか?
時々、契約者ご本人ではなくご家族からご加入されている保険の内容のお問い合わせや、給付金の請求についてご連絡頂くことがあります。現在は個人情報の取り扱い規定があり、契約者ご本人以外にはご契約内容を教えることや給付金請求に応じることはできません。ご家族にとっては困ったことになります。このようなケースは、介護や認知症だけの問題ではありません。例えば交通事故にあって意識不明のようなことはご高齢の方以外にもあります。
このような場合に備えて保険会社では、「家族登録制度」と「指定代理人制度」を設けています。
家族登録制度
「家族登録制度」とは、契約者以外のご家族を登録しておくことによって、ご家族が保険契約の内容を知ることができます。これは覚えておくべきとことです。ご加入の保険を確認してご家族の登録がなければ保険会社の連絡をして書類の取り寄せをして下さい。
この制度に登録できる家族は、保険会社によっても違いますが、戸籍上の配偶者や3親等以内の親族や、被保険者の療養看護に努め、または財産管理を行っている人も登録できます。
指定代理人制度
この「家族登録制度」と似たものに、「指定代理人制度」があります。これは、被保険者が保険金などを請求する意思表示ができない場合に、ご本人に代わって給付金などを請求できる制度です。
例えば、がん保険に加入しているのに、がん告知がご本人にされていない場合や、認知症になってしまった場合などです。
「家族登録制度」に登録されただけでは、給付金の請求や受取はできませんのでご注意下さい。
保険会社では、なるべく保険金や給付金のご請求漏れ、支払漏れがないように工夫をしています。最近では契約時に保険金受取人は名前だけではなく生年月日、ご住所もご登録頂くようになっています。
この記事を書いた専門家について
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兵庫県神戸市出身。
大学卒業後、国内、外資系生保勤務を経て2010年生命保険損害保険の乗合代理店、株式会社ライフ・アテンダントを設立。
個人、法人保険のコンサルティングセールスとして多くの相談業務に携わる。
女性のためのマネーセミナーや確定拠出年金セミナーにも定評がある。
2級ファイナンシャルプランナー、DCプランナー(企業年金総合プランナー)、MDRT終身会員。
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