非上場株式等の相続における問題点と納税猶予制度

非上場株式等の相続における問題点

 

お亡くなりになった方が、会社のオーナー経営者だった場合、その遺産の中に自社の株式が含まれていることが良くあります。

この自社株式についても、当然、相続税の対象となりますが、非上場会社の株式の場合、相続する際に下記のような点が問題となります。

 

①価格の高騰

非上場株式の株価は、原則として相続や贈与があった直前の決算の数値により変動し、会社がどれくらいの配当を出しているか、どれくらいの利益を出しているか、どれくらいの純資産があるかにより株価が決まります。

元々の出資額とは異なるため、例えば資本金1,000万円で始めた会社が総資産10億の会社に成長していたような場合、株価もそれにつられて何十倍にも値上がりしているケースがあり、相続税の負担が想像以上に重くなることがあります。

 

②換金性の低さ

株式市場に上場している株式であれば、その相場価格ですぐに売却、換金することが可能ですが、非上場株式の場合にはそもそも買ってくれる第3者がいないケースが大半のため、換金することが非常に困難となります。

会社自身に自己株式として買い取ってもらうことも検討可能ですが、その買取資金のために会社の資金繰りが悪くなってしまう可能性もあります。

 

③支配権のある財産

株式には財産としての側面の他、会社の支配権という側面もあるため、大株主の相続の際などは、その株式の遺産分割において親族内で会社の支配権を巡った争いになる可能性があります。

また、変に外部に売却してしまった場合には、最悪、会社が乗っ取られてしまう危険性もあり、安易に売却することもできません。

 

非上場株式等の納税猶予制度

 

前記のような問題があることから、非上場株式については、一定の要件を満たした場合には、相続税や贈与税などの税金の猶予が受けられる特例が設けられています。

この制度は、平成21年に創設されて以来、少しずつ使い勝手がよくなるように改正がされてきています。

来月のブログでは、非上場株式の基本的な評価方法につき書きたいと思います。

 

 
 

 

この記事の執筆者

野上 浩二郎

神奈川県川崎市生まれ。5歳~10歳までオーストラリア・メルボルンにて過ごす。大学卒業後、相続専門の大手税理士法人での勤務、都市銀行の事業承継専門部署への出向等を経て、2012年に税理士法人アンサーズ会計事務所を設立。資産家や中小企業オーナーの多くが潜在的に抱える相続・事業承継の悩みを掘り起こし、解決するために全力を尽くしている。

・東京税理士会武蔵野支部所属(登録番号117886)
・資格の大原 実務講座 相続税法講師

書籍
専門家のための事業承継の実務(翔泳社)
・金融マン必携!相続税実践アドバイス(東峰書房)共著・執筆責任者
・事業承継の失敗事例33(東峰書房)共著

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